医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2022年4月11日

(446)幼い子どもたちの死は悲しい

 送迎バス内で園児が亡くなった事故にからんで福岡地検は 3月31日、福岡県中間市の保育園の前園長と保育士を在宅起訴しました。驚きだけでなく、痛ましさ、やるせなさを感じさせられた事件だったと思い出します。

  昨年 7月、 5歳の男児が駐車場で鍵をかけたバス内に取り残されました。炎天下で気温が上昇し、結局は熱中症で亡くなりました。44歳の園長 (当時) は園児 7人を乗せたバスを 1人で運転していましたが、園に到着時、ぐずった女児に気を取られ、後方席にいた男児を見落とし、すでに降りたと思い、降車役の58歳女性保育士も気づきませんでした。
 もし、バスの座席をちゃんと点検すれば、男児が分かったはずで、調べもせず鍵をかけてバスを離れた園長が不思議です。本来は職員 2人が担当する送迎バスは、園長の時は 1人でいいとし、乗車、出欠の確認など本来すべきチェックもされていませんでした。日常の慣れは油断大敵ですが、相当にずさんな保育園だったようです。それにしても、たった7人の子どもで 1人いないのが分からないなんて。眠ったまま亡くなったのでなければ男児はバスから出ようとしたはずで、だれも気づかなかったのは不運です。

 保育園児や小学生低学年の子どもは本当に可愛い盛りです。その将来が予想外の事故で閉ざされた親の悲嘆が伝わってきます。歩いて通園・通学の子どもの列に車が突っ込む交通事故、川や海での泳ぎや釣りでの事故、そして東日本大震災のような災害。どれもこれも胸が詰まる思いです。
 そしてウクライナでは戦争が加わります。自宅や一時避難先の建物、駅などへの爆撃。一般市民を対象にした攻撃であることは明らかです。そして巻き込まれて短い生涯を終える子どもたち。ロシア兵は何も感じないのでしょうか。いえ、原爆を落とした米国、ドイツナチス、大陸での日本軍…。ああ、やっぱり人間はあまり進歩していないのですね。

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