医療ジャーナリスト 田辺功

メニューボタン

田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2021年2月17日

(391)市販食品は概してミネラル不足です

 多忙な現代人は家庭での手作りの食事が減ってきています。夫婦共働きの家庭では、おかずはスーパーやコンビニでそろえ、子どもはお菓子で補い、休日は外食、という食生活も珍しくはないようです。でも、要注意。『心身を害するミネラル不足食品』と題した冊子をめくりながら栄養の大事さを痛感しました。
 発行元のNPO法人「食品と暮らしの安全基金」(小若順一理事長)は10年以上も前から市販食品のミネラル不足を指摘しています。子育て支援をしている国光美佳さんがアスペルガー症候群の小学生に天然だしを勧めたところ、偏食や奇抜な行動が改善されたことがきっかけになった。自閉症や注意欠如・多動性障害などの子どもが次々に改善したことから小若さんたちは急増している発達障害児の原因が食事、とくに市販食品のミネラル不足にあると確信、機関誌で訴えるとともに共著『食べなきゃ、危険! 』 (三五館)も出しています。大人のうつ病、肌荒れ、冷え症も改善することが少なくないようです。
 冊子は 181種類の食品の 5つのミネラル (カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅) を調べた結果です。 1日 3食として、1 日の摂取基準の1/3 に足りていれば合格としました。コンビニ大手3社の幕の内弁当は 5ミネラルとも不足、夕食用の高価な持ち帰り弁当もカルシウムやマグネシウム不足でした。外食店のランチは和風、洋風とも 2、3 のミネラルが不足で、大手 3社の牛丼はカルシウム、マグネシウム、鉄が不足でした。厚生労働省職員食堂の定食は不合格でしたが、学校給食やオリンピック強化選手が食べていた国立スポーツ科学センターの食堂は合格でした。また、意外にも居酒屋 3社のコース料理は悠々合格でした。自分が食べているものかどうかはカラー写真でわかります。
 ミネラル不足は、ゆで汁を捨て、色や苦み除去などの製造法が大きな原因です。そのままのゆで汁は汚くて持ちが悪い、熱で変色したものは不味そうと売れないというのはまさに見かけ重視の現代風です。おそらく他の栄養素も減っているはずで、栄養価の表示もあやしく思えます。
 面倒は確かですが、できるだけ食事は手作りにしたいものです。

トップへ戻る