医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2018年1月9日

(237)思い出させますね、年賀状

 とうとうというか、また新たな年がやってきました。年を取ると月日の経ち方が早いといいますが本当にそう感じます。新年といえば古い世代はお雑煮、そして年賀状。休み休みではあったものの、私はこの年末から年始は年賀状作りに追われました。
 まずはどんな図柄にするか、です。一番の関心はやはり米国北朝鮮関係です。戦争が始まって日本にもミサイルが飛んでくる可能性があります。世間の話題といえば、そう、中学生の藤井聡太棋士を思い出しました。これを合体して、トランプ大統領と金正恩委員長の将棋がいい。盤面は角ならぬ「核」、ミサイルの「飛」としました。戌年の印に寝そべった犬、それにいつもの「一匹タヌキ蜂」を加えます。
 近年は注釈をつけていませんが、「一匹タヌキ蜂」は現役記者時代からのマークです。報道側としては本当は強くて怖がられる一匹狼が理想ですが、私はとてもとても狼まではいきません。噛みつかず、ちょっとからかう狸がせいぜい。ところでその昔、ロッキード事件で「蜂の一刺し」という言葉が流行りましたが、せめてチクリと刺すくらいはしなければとの思いで生まれたキャラクターでした。
 図柄ができたのが12月28日。それに文章をつけます。娘に「よくわからない」といわれてパソコンで初版を300枚ほど印刷した後、修正し、最終的には次のようにしました。
「『ルールなら俺が変えたぞ』『俺は無視』ワンマンばかりが吠える世の中」。
 今回は初版、修正版合わせて約1700通を出しました。コメントをつけたりするのに手間取って締めは1月4日。来年は1週間早くしたいと思います。
 先輩が多い取材先は70代後半から80代が中心です。「高齢になり来年から年賀は失礼します」と書かれた最後の年賀状、2、3年途絶えると代わりに家族から「実は○○年に亡くなりました」といったお報せもあります。あんなに著名だった医師や研究者も定年退職し10年20年経つと後輩記者はまったく知らず、死亡記事もなし。葬儀も内輪ですます遺族が増え、連絡を受けてネットで調べると追悼文があったケースも少なくありません。かといえば「90歳、まだこれから」との、うらやましい賀状も散見できます。つい思い出に浸りっぱなしの年初です。

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