田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」
(410)今更ながらのワクチンの遅さ
昨日 7月 5日、 2回目のワクチン接種が済みました。 1回だけでは感染防止には不十分とあって、待ちに待ったという感覚でした。通常だと、2 、3 週間後には新型コロナの心配がなくなります。一方で 2度目の接種は痛みやだるさなどの副反応が強いとの報道もあり、ちょっぴりビクビクもしています。
コロナ禍のおかげでずっと家に来ない息子にパソコンのことで聞きたくて、先日、電話しました。そのついでに接種を話題にしたのですが、驚いたことに息子夫婦は 1回目が早くて 8月中旬以降の申込み。最近はワクチン量不足で自治体が約束した量を送れず、クリニックが予約取消ししたり、予約できないケースも増えているというのです。 2人とも40代。息子は人に器械の操作を教えることもある仕事です。息子の住んでいる都心の区が特別と思い「ふーん、そんなに遅いんだ」とあきれた後で私の住む市の案内を見ると、40代はやはり「 8月16日から申込み受け付け」となっていました。
前にも書いたことですが、日本政府のワクチン対策は一貫して遅れっぱなしでした。安倍・前首相はアビガンという薬を信じ込んでいたし、政府全体としても日本人の感染率、死亡率の低いことに安心してワクチンに目が向かなかったのかも知れません。
政府の勧める順番も疑問あり、です。 1番の「医療従事者」はいいとして、次が「65歳以上の高齢者」「基礎疾患のある人」「高齢者施設の従事者など」、そして「60~64歳」と年齢が下がります。気になるのは「高齢者施設の従事者など」の低い順位です。
ひどい認知症でマスクもできない、指示も理解できない65歳超の高齢者は職員の保護もあり早期接種は必要ですが、多くの自宅自粛生活者 (私もそうですが) は感染する機会もさせる機会も多くありません。それよりは、介護する側の職員、さらには広く人に接する仕事の職員にワクチンはより必要ではなかったのでしょうか。
東京オリンピックは本当にありそうです。最低でも 7月23日の開会までに国民のワクチン接種が終わっているのが、海外からの選手や役員、観客への礼儀ではなかったのでしょうか。支援のボランティアたちは大丈夫でしょうか。地方から応援や送迎で参加するバスの乗務員や競技会場の警備員などは接種が間に合わない、といった報道もありました。
どんなオリンピックになるのでしょうか。