医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2021年4月5日

(398)男女平等、日本は 120位とは

 日本の男女平等の実現度は世界156 カ国中120 位、との報告書が 3月31日、世界経済フォーラムから発表されました。日本は、対象になった 4分野のうち一番良かった健康と生存率分野が65位で、教育92位、経済参画 117位、政治参画が最低レベルの 147位でした。企業や政治の要職に就く女性の少なさは誰でも感じますが、それが世界的に際立っていることが指摘されました。
 世界の首脳や専門家が議論するダボス会議の主催者の同フォーラムは2006年から国別の「男女格差指数」を調査しており、今回はその2021年版でした。総合ではアイスランド、フィンランド、ノルウェー、ニュージーランド、スウェーデンがベスト5。ドイツ11位、フランス16位、フィリピン17位、英国23位、米国30位と、北欧諸国はもちろんアフリカ、アジアの国々にも後れを取っています。ちなみにロシアは81位、韓国 102位、中国 107位でした。
 最も悪かった政治参画では国会議員や閣僚の比率、次の経済参画では収入、管理職の比率などが諸外国に比べて男女差が大きいままだということです。首相などのトップ政治家が女性、という国はドイツ、英国をはじめ、もはや珍しくなくなっています。日本でも省庁や自治体、関係機関、大学などのトップに女性が就くのはまだまだ希有な例外で、大部分は男性です。
 2月には五輪の組織委員長だった森喜朗さんが「女性差別発言」で辞任する事件がありました。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などとの森さんの発言に批判が集中しました。
 日本社会では政治や経済の男女格差がまだまだみられますが、東京都をはじめ、女性が知事や市長を務める自治体組織もあります。男女に関わらず働く人それぞれが力を発揮し、活躍できる環境を築いていってほしいと思います。

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