医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2022年7月4日

(457)今年は豪雨がありませんように

 毎日のお天気ニュースが聞き逃せません。異常気象が常態化し、ますます乱暴になってきている感じです。何日も晴天が続いて梅雨が短く終わってしまいました。東海、九州南部、関東甲信は統計のある1951年以降では最短記録とのことです。また、東京都心では昨日 3日まで 9日連続猛暑の最長記録更新でした。これからも気象関係は新記録ラッシュになりそうです。
 数年来、 7月上旬といえば集中豪雨です。2017年の九州北部豪雨、18年の西日本豪雨、20年の熊本豪雨など、地域一帯が水につかっている様子のテレビ映像は悲惨でした。今年は梅雨が早く明けたので豪雨はないだろうと思っていたら、まさかの台風 4号。豪雨を招かないことを祈っています。
 異常気象は世界的です。冬の最低気温は摂氏 0度前後という米国テキサス州で、昨年 2月に零下18度、 6月にはカナダ西部のブリティシュコロンビア州で49.5度を記録し、それぞれ70人前後の死者が出たことが大きな話題になりました。
 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、異常気象の原因である地球温暖化対策として、産業革命前からの世界の平均気温上昇を 1.5度以内に抑える必要があります。火力発電などでの化石燃料減、エネルギー効率向上、省エネ対策、森林保護など徹底した温暖化対策が不可欠です。
ところが、平均気温の上昇はすでに 1.1度、このままでは今世紀末には 3.2度になりそうです。対策は生活に影響します。ウクライナ戦争や各国の政治体制を見ていると、地球温暖化に拍車をかける戦争の危険は増し、国際協力は遠のくばかりです。異常気象や想定外の新記録を覚悟して暮らすしかなさそうです。

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