田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」
(419)次の首相は誰になるのかな
当然ながら、次の首相は誰になるのかが世間の関心を集めています。自由民主党の総裁選が真っ只中。誰がなってもさほど変わらない、とは思いながらも、立会い演説会や候補者のテレビの番組につい目が向いてしまいます。
4人が立候補しての選挙、は自民らしからぬ新鮮が感じがします。これまでのほとんどが派閥の談合中心で決まり、選挙があっても形式的な印象でした。今回、私たちに選挙権はないのですが、何となく、かつての首相公選論を思い出します。各国の大統領選のように国民の直接投票で首相を選ぶのは確かにそれなりの意味がありますが、かつての知事選のようにタレントばかりが有利でも困ります。
最も自民党らしくないのは河野太郎さんでしょうか。それを岸田文雄さん、高市早苗さん、野田聖子さんが追う展開です。河野さんが政治家一家なのは自民党的ですが、原発に批判的など発言や考え方は結構、野党的です。世論調査では一般市民の人気は一番のようですが、コロナワクチンでは自治体が隠しているかのような発言でミソをつけました。担当官僚のミスなのか、本人の思い込みなのか。偉そうな上から目線も気になります。
派閥を率いている岸田さんは従来の自民党路線でしょうが、二階さん、石破さんらとは話し方も違い、人柄は庶民的な感じがして好感が持てます。高市さんは安倍さんの後継路線ですが、初の女性首相となるとすごいです。日本は男女格差が世界で最もひどい部類でとくに政治分野で女性が少ないことが指摘されています。もし、高市首相になれば、世界を驚かせるのは間違いありません。「日本人はやっぱりよく分からん」とも言われそうですが。
ところで、総裁選の票割りも複雑です。国会議員票と党員票が半々の比重で、過半数を得た候補が当選ですが、誰も過半数に達しない時は上位 2人の決戦投票になります。 2回目投票では議員票の比重が増します。野田さんの立候補で河野さんの 1回目過半数が難しくなったとも言われます。 9月29日の開票、さてどうなるでしょうか。