医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2013年3月25日

(4)家森先生の勧め

 3月20日の祝日は京都でした。長寿食で有名な家森幸男・武庫川女子大学国際健康開発研究所長 (京都大学名誉教授) が昨年秋に勲章をもらわれ、関係者や知人への「感謝の会」という名目の祝賀会が開かれたからです。
 最初の挨拶に立った井村裕夫・先端医療振興財団理事長 (京都大学元総長) は家森さんの業績の概略を紹介しました。家森さんは高血圧ラットから脳卒中ラットを開発、世界の脳卒中研究を発展させたばかりでなく、研究室の外でのユニークな調査活動で社会を驚かせました。25カ国60以上もの長寿地域を訪問、1 日分の尿を集めて分析し、食事内容を割り出す手法です。この結果、長寿のための食事が明らかになりました。
 私が家森さんに初めてお話を聞いたのは多分1981年で、翌年には、当時在籍されていた島根医大の学生さんを実験台にして、高塩分食は血液をかたまりやすくして、心筋こうそくや脳こうそくを招く可能性が高いとの研究を朝日新聞紙面で紹介しています。
 30年にも及ぶ家森さんの長寿地域研究から「3S」が長寿に深く関係していることがわかりました。悪いSの「食塩(salt) 」と、良いSの「大豆(soybean )」「魚(seafood )」です。つまり、食塩を少なく、大豆や魚を多く、です。含まれる栄養素でいえば、海産物や豆類、種子類に多いタウリンとマグネシウムです。
 アイデアマンの家森さんは、健康長寿のための合言葉「まごわやさしい」 (孫はやさしい) を提唱しています。ま=豆、ご=ゴマ・種子、わ=わかめ・海草、や=野菜、さ=魚、し=シイタケ・きのこ、い=イモ、は日本の伝統食でもあります。
 というわけで、私はいつも「まごわやさしい」を多く食べるよう心がけています。そうすれば、 (家森さんには確認していませんが)ビールを多少飲みすぎても大丈夫なような気がします。     

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