医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2023年12月18日

(525)大きなお金の話に驚きます

 最近の新聞紙面にはお金の話が毎日毎日、繰り返し繰り返しあふれています。1つは自民党の怪しい政治資金疑惑の話、そしてもう1つは米国プロ野球大谷翔平選手の契約金の破天荒な巨額です。
 自民党安倍派が政治資金パーティ収入の一部を裏金にしていたのに驚きはないものの、 4閣僚の交代、党本部幹部の辞任に発展したのは驚きでした。不明朗な政治献金を無くすために1995年から政党助成金制度ができました。それがいつの間にかパーティ券による政治献金が復活しました。自民党は2022年に 172億円もの税金を受け取っているのに、です。パーティ券購入は20万円超は記名が必要ですが、以前から無記名にしたり、個人名に分割したりしているとは言われていました。最近 5年間の裏金が安倍派全体で 5億円とは予想以上の額です。
 政治資金規制法の疑いで東京地検が捜査しています。これまでは秘書が捜査対象になっても議員は「任せていたので知らなかった」で終わっていましたが、さあ今回はどこまで進むのでしょうか。支持率の低い岸田内閣はともかく、野党より格段に高い自民党の支持率がそれで変わるかどうかに関心があります。
 大リーグの大谷翔平選手は争奪戦の結果、エンジェルスからドジャースへ移籍することになりました。その契約金が10年分で総額 7億ドル (約1015億円) というから驚きです。米国のプロスポーツ史上の最高額、こんな巨額を誰が負担できるのかと思いました。
 手元の記事 (12月12日付け『朝日新聞』) によると、2022年の大リーグ収入は 108億ドル ( 1兆5660億円) との推計です。日本のプロ野球収入の約 8倍とのことですから、同じ比率なら年俸13億円ほどになります。日本の最高は 6億円台ですからすごく高いことは確かです。大リーグ収入の内訳はチケット代、テレビ放映権などのほか、スポンサー寄付が12億ドルもあります。大金持ちの球団オーナーの宣伝目的の寄付が巨額の契約金になっているようです。
 大谷選手はドジャースで優勝したいと語っていました。大谷選手が投げるか、ホームランを打たない日はたいてい負けていたエンジェルスは優勝とは無縁でした。刺激されて大谷選手に続く日本選手が出ればいいですね。

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