田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」
(413)コロナの東京五輪で思ったことは
新型コロナの感染者数が毎日増加するなかで行われた東京五輪が終わりました。開催を危ぶんでいましたが、いつの間にか、多くの国からあれだけの選手が集まっていたのですね。感動的なシーンも多く、無事に終わったのは良かった、と思います。
私はスポーツは苦手で、自分ではしませんし、テレビも普段はたまに野球やテニスを見るぐらいです。今回、一番驚いたのは、種目の多いこと多いこと。全く知らない種目、別競技かと思うくらい、人数やルールが変わっている種目がいくつもありました。体重などの級も細かくなり、競技数も増えたみたいです。
オリンピックで注目は各国のメダル争いです。日本は58個で5番目、過去最高のメダル数でした。とりわけ金メダル27個は米国、中国に次ぐ3位ですからたいしたものです。まあ、今回は明らかに地の利が大きかったと思います。コロナで他国の選手は非日常的な不自由生活を強いられ、直前の練習の場もなく、調子を最高にもって行けなかったのではないでしょうか。メダル数を誇るより、申し訳ないと感じるべきかも知れません。
日本選手の活躍の予測と結果が大きく違ったのは、競走と競泳です。男子100メートル走は3選手とも予選落ち。その3人を含む4人の400メートルリレーは規定の距離内でバトンが渡せず棄権、になりました。同じ女子のリレーではジャマイカの次走者が止まってバトンを受け、それでも優勝しました。うらやましいほどの走力の差です。ただし、競泳は男子200メートルバタフライで本多選手が銀、女子の個人メドレー200メートルと400メートルで大橋選手の金、という大成果が救いでした。
かつてはアマチュアスポーツの祭典だったオリンピックはいつからかプロ選手もOKとなりました。プロといっても格差は大きいようですが、著名な大会で高額賞金がでるテニスやゴルフは違和感があります。プロ選抜の国、アマだけの国が対戦する競技もひっかかります。テレビの放映料があるから人気種目をどんどん増やす、などといった商売優先があるなら興ざめです。