医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2021年4月19日

(400)待ち遠しいコロナワクチン

 新型コロナワクチンがようやく現実的になってきました。まずワクチンを打ってほしいのは医師、看護師などの医療関係者です。重装備の看護師さんの活動を追うテレビ番組に感動しました。感染者を受け入れていないはずの病院でも、いつ何時、感染者が紛れ込まないとも限りません。医療関係者やそれを支える関連職の人たちの危険率は一般よりはかなり高いはずです。
 ワクチンをどんな順番で打つかは自治体によって違うようです。介護施設の職員など医療関係者と接する人たちや警察官など公共の人たちも大切です。次は重症化しやすい持病のある高齢者でしょうか。単なる高齢者は夏以降になりそうです。
 新型コロナ感染者は無症状でも感染力があります。となると、外から見分けることができないので、確実に感染を防げません。おそらくは国民の 5割とか 6割が感染するまでは流行は止まらないだろうな、誰かからウイルスをもらうことになるかも知れない、と私は考えていました。
 コロナ後遺症の話を聞くと、やはり感染は避けたいと思うようになりました。治ったはずなのに、体のだるさや痛み、息苦しさ、味覚や嗅覚の異常などが続くケースが、 2割とか 3割とかはあるそうです。感染して症状が発現すると体の働きのバランスが微妙に変化し、体質によって症状が固定化したりするのでしょう。
 胃の手術後の逆流で私も食道が荒れています。激痛ではないけれど軽い痛みや違和感で食欲が失われ、食べられなくなります。そんな時は何もする気がなくなってしまいます。コロナ後遺症も他人には理解されにくく、今の医療では治りにくい不調でしょう。 9割は感染を防げるというワクチンへの期待が高まります。 
 薬であるワクチンには副作用もありえます。接種後に出た病気が副作用か、たまたまかの判断が難しい場合もあり、薬害が多かった日本はワクチンの副作用に敏感です。そのために子宮頸がんワクチンの接種率は文明国で最も低くなっています。コロナワクチンの順調な接種で、早く日常生活が戻ってほしいものです。

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