医療ジャーナリスト 田辺功

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田辺功のコラム「ココ(ノッツ)だけの話」

2017年9月11日

(221)防災訓練がありました

 昨日、9月10日は私の住む自治会の防災訓練がありました。毎年行っている9月の行事ですが、私は初めて参加しました。今年は 1年交代の自治会役員で、いわば主催側の一員になったからですが、やはり勉強になりました。
 主役は消防署でした。地震を身近かに感じさせる起震車の体験、火災時の煙体験、消火器の使用法、そして救急時の人工呼吸法・AED使用体験が用意されていました。
 起震車はテーブルのある台所想定で、全体が震度4から6ぐらいまで揺れます。2人がテーブルの足を両側からつかむ態勢で揺れが始まります。自宅では、茨城県沖の地震で一番揺れても震度3ぐらいですが、さすがに 5となると、かなりの揺れでした。わずか1分ほどでしたが、終わるとさすがにホッとします。日本でも長野や熊本で大地震が起きているし、つい4日前はメキシコでも起きています。建物が壊れて降ってくるとすれば本当に怖いです。
 煙はテントでの体験です。中は白煙でほとんど見えません。口をハンカチで押さえ、テントの縁を触りながら、姿勢を低くしてそろそろ進みます。建材などからマヒ性や有害物質が出ている時は簡単ではないな、と思いました。消火器は我が家にもありますが、わざわざ無駄に使うわけにはいかず、やはり初体験でした。
 人工呼吸法やAEDは講習会の司会をしたこともあり、何度か経験ずみです。以前は口から空気を吹き込んでいたのが、感染予防の観点から、心臓圧迫による人工呼吸だけに変わっていました。その分、前より体重をかけているようです。奥さんが自宅で倒れ、119番したものの救急隊が間に合わなかった知人が「なぜ人工呼吸できなかったのか」と、ずっと後悔していたのを思い出しました。また、AEDは機器の指示に従えばいいだけなのに、説明では実際より難しそうな印象でした。
天候も年々極端になり、地震、火事に限らず、大雨、がけ崩れなど身近な災害も増えてきています。テレビに映る被災者のみなさんの状況を見るたびに、訓練だけで済んでほしいもの、と願わずにはおられません。

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